天河大弁財天社~奈良旅⑩

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天川村入り口に向かい、そこから天河大弁財天社に向かいました。
ここからは天川村の「中央地区(ちゅおうちく)」と呼ばれています。
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国道309号を南下して天川村に入る際の玄関口となるエリアです。
近畿最高峰の八経ケ岳(はっきょうがたけ)や弥山(みせん)への登山口や、
みたらい渓谷遊歩道の起着点があります。
天ノ川を下ると天河大弁財天社が鎮座し、天ノ川温泉があり、
南朝ゆかりの伝承も残されております。
朝は雨模様で、天気予報では、昼くらいまで雨の予報でしたが、
次第に雨足が弱まり、天川村中央地区につく頃には、晴れ間が出てきて、
天河神社に到着した頃には、晴れ上がり、気温が一気に上昇しました。
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【天河大弁財天社(てんかわだいべんざいてんしゃ)】
主祭神:市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)  
※市杵島姫命は辨財天様としても信仰されております。
<祭神>
「熊野坐大神」「吉野坐大神」
南朝四代天皇の御霊
「後醍醐天皇」、「後村上天皇」、「長慶天皇」、「後亀山天皇」、
神代天之御中主神より百柱の神
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〒638-0321奈良県吉野郡天川村坪内107
電話: 0747-63-0558/63-0334
FAX:0747-63-0848
<弁財天>
弁才天は、音楽神、福徳神、学芸神の性格に加え、
戦勝神の性格も持つものがあり、
2臂像と8臂像の2つに大別されます。
仏教の守護神である天部の一つで、ヒンドゥー教の女神であるサラスヴァティーが、
仏教に取り込まれた呼び名です。
神仏習合によって神道にも取り込まれ、様々な日本独自の変化を遂げました。
サラスヴァティーは、聖なる河とその化身の名であり、
水の女神であるとともに、次第に芸術・学問などの知を司る女神となっていきます。
2臂像は琵琶を抱え、バチを持って奏する音楽神の形をとっています。
8臂像は、8本の手には、全てが武器の
弓、矢、刀、矛(ほこ)、斧、長杵、鉄輪、羂索(けんさく・投げ縄)を持ちます。
日本の弁才天は、吉祥天その他の様々な神の一面を吸収し、
インドや中国とは微妙に異なる特質をもち、
日本神話に登場する宗像三女神の一柱である
市杵嶋姫命(いちきしまひめ)と同一視される事が多くなりました。
(参考:ウキペディアより)
<吉祥天>
ヒンドゥー教の女神であるラクシュミーで功徳天、宝蔵天女ともいいます。
仏教においては、父は徳叉迦(とくさか)、母は鬼子母神であり、
夫を毘沙門天で、妹に黒闇天がいるとされます。
吉祥とは繁栄・幸運を意味し幸福・美・富を顕す神とされます。
また、美女の代名詞として尊敬を集め、
金光明経から前科に対する謝罪の念(吉祥悔過・きちじょうけか)や五穀豊穣でも崇拝されています。
(参考:ウキペディアより)



<日本五大弁財天>
●竹生島・宝厳寺竹生島神社
●宮島・大願寺
●江ノ島・江島神社
●天川村・天河大弁財天社
●金華山・黄金山神社
<関東三大弁財天>
神奈川県の江ノ島:江島神社弁天堂
東京都の浅草:浅草寺弁天山(弁天堂)
千葉県の柏:布施弁財天(紅龍山東海寺)
江島神社にも祀られている女神様です。
江ノ島めぐり歩き~日本五大弁財天~江ノ電動画もあります。
<縁起>
天河大辨財天社の草創は、飛鳥時代の昔にさかのぼります。
龍、水分(みくまり)の信仰で代表され、
古代民族信仰の発祥地とされる霊山大峯の開山が役小角によってなされました。
その折大峯蔵王権現に先立って勧請され、
弥山の鎮守として祀られたのが天河大辨財天のはじまりとされます。
弘法大師の参籠も伝えられます。
江戸時代までは琵琶山白飯寺とし、
本尊を弁才天(宇賀神王)としていましたが、
明治の廃仏毀釈で白飯寺は廃寺となり、
本尊の弁才天は市杵嶋姫命と改められました。
本殿に祀られている弁財天像は通常非公開ですが、
毎年7月16日から17日にかけて執り行われる例大祭においてのみ開帳されます。
弥山山頂(1895m)に奥宮(弥山神社)があります。
(参考:ウキペディアより)
<弥山登山>
弥山(みせん)及び近畿地方の最高峰である
八経ケ岳(はっきょうがたけ)をめぐる山岳コースがあります。
コース所要時間は往復で約11時間30分で、
最短コース所要時間は、目安として往復5時間20分です。
但し、このコースは、決して初心者はいかないで下さいとあります。
天候が目まぐるしく変わりやすく、
気力・体力・登山技術の3拍子が揃わないと難しく、
毎年遭難者が出るそうです。
山岳コースの案内パンフレットは、
中央地区の入り口にあるお店・直売店「てん」においてあります。
小路の駅「てん」
〒638-0301
天川村大字川合120番地
電話:0747-63-0588
0747-63-0321(天川村役場地域政策課)
4月1日から11月30日:定休日:水曜日・木曜日、午前10時~午後5時。
12月1日から3月31日:土・日・祝日のみ営業、午前10時~午後4時。
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そして、この弥山と言う山は、
「ヴォルテックス」と呼ばれる
強烈なエネルギーの渦が大地から噴射されている場所であり
その源泉となるのが弥山の山頂ともいわれているそうです。
更に、天河弁財天の太鼓橋付近は「ゼロ磁場」地帯でもあるとも言われているそうです。
なので、この付近ではカーナビやGPSが狂うこともあり、
それゆえ、たどり着けない事もあり(実際に交通もかなり不便)、
「神様に呼ばれた人しかたどり着けない」と
云われているのかもしれません。
実際に、同行者は天川村の信号で反対にハンドルを切って、
そのまま天川村を危うく出ようとしてしまいました。



<ゼロ磁場>
ゼロ磁場というのは、
N極とS極の磁気がお互いに打ち消しながらも、
磁力の高低の変動が大きく、全体的にはゼロに近くて
磁気の低い状態を保っている場所のことをいうそうです。
ゼロ磁場は性質上、
中央構造線上(に本州から四国、九州を貫く巨大な断層)にいくつか点在しており、
その主な場所は下記の通りで、神社などの場所になっております。
諏訪大社:国内にある最も古い神社の一つ。(長野県)
豊川稲荷:日本三大稲荷の一つ。(愛知県)
伊勢神宮:全国約8万社の神社を包括する、神社本庁の本宗です。(三重県)
天河大弁財天社:⇒ここ!
高野山:弘法大師空海が修行の場として開いた聖地。(和歌山県)
石鎚山:山岳信仰(修験道)の山として知られる、日本七霊山の一つ。(愛媛県)
幣立神宮:高天原神話発祥の神宮といわれています。(熊本県)
<五十鈴(いすず)>
天河大辨財天に古来より伝わる独自の神器だそうです。
五十鈴の特徴的な三つの球形の鈴
●「いくむすび」
●「たるむすび」
●「たまずめむすび」
という調和された三つの魂の状態(みむすびの精神)を具現化しているそうです。
(参考:御守りより)
能との縁が深く、能の関係の品物が多く奉納され保管されています。
重要文化財(国指定)<木造能狂言面 30面>
<交通アクセス>
近鉄吉野線「下市口駅」から奈良交通の路線バスが出ております。
「下市口駅」から奈良交通の路線バス「中庵住行」に乗車し
約1時間、「天河神社前」下車すぐ。
大阪から:近鉄「大阪阿部野橋」駅から近鉄吉野特急で「下市口」駅下車
京都から:近鉄「京都」駅から近鉄線で「橿原神宮前」
乗換え「下市口」駅下車あるいは、
「下市口駅」から奈良交通の路線バスで「天川川合」下車後、徒歩約30分。
国道309号を南下、天川川合交差点を右折後約3Km。
<駐車場>
神社専用の駐車場がありますが、神社までの道幅が狭いので、
天の川温泉の隣にある有料駐車場に止める方が良いかもしれません。
20分以内であれば、料金はかかりませんでした。
駐車場から、人ひとりやっと通れる小さな道があり、
そこから天河神社へと行くことができます。
また、駐車場横にあるこんもりとした緑の丘には、
「韋駄天社」と呼ばれるちいさな祠(ほこら)があります。
そして、吉野にも「韋駄天」山があるのです・・・。
手水舎(ちょうずしゃ)です。
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受けた御守りです⇓
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本殿です⇓
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神社近くの池です⇓
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洞川地区を流れる山上川と合流して天ノ川となります。
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天川村の特産品の一つです⇓⇓
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「ごろごろ水」をはじめ、天川村の名水が販売されています。
冬季は氷点下10度以下になるそうですが、
洞川地区に比べればまだ、寒さは厳しくはないそうです。
中央地区に入った途端に、晴れ上がり、瞬く間に気温が上昇し、
何となく「ほんわか」した空気に包まれました。
「天河神社」も、「龍泉寺」や「泉の森大神」と違い、
まろやかな感じを受けました。
今回時間が無くて「天ノ川温泉」には行けませんでしたが、
機会があれば、今度は是非とも入湯したいです。
奈良県の観光協会によると、
ナトリウム、炭酸水素塩泉、26度加熱とあります。
「美肌」及び「清涼」の湯ですね。
そして元来た道を引き返して、吉野へと向かいました。
奈良旅のまとめ記事です⇓⇓
奈良旅(一部、三重県)総括~パワースポットと少々不思議な話。
この旅路の始まりはこちらからどうぞ⇓⇓⇓
新幹線と近鉄で津へ、そしてレンタカーで奈良路へ~奈良旅①
初瀬街道の阿保宿を通って長谷寺へ~奈良旅②
大神神社めぐり~奈良旅③
狭井神社めぐり~奈良旅④
久延彦神社めぐり~奈良旅⑤
箸墓古墳~奈良旅⑥
天川村・洞川温泉~奈良旅⑦
洞川湧水群~奈良旅⑧
龍泉寺~奈良旅⑨
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脳天大神・吉野~奈良旅⑫
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