【立山玉殿（たてやまたまどの）】
「立山玉殿の湧水」は、
立山の主峰雄山の直下にある
立山断層破砕帯から湧き出す水であり、
日本の名水１００選にも選ばれています。
採水は、立山の室堂平に設けられた給水場で可能です。
しかしながら標高２４５０ｍの室堂平までは
自家用車では行くことはできません。
富山県の立山駅からはケーブルカーと
高原バスを乗り継ぎます。
一方、長野県の扇沢駅からは、
トロリーバスやケーブルカー、
ロープウェイなどを複数乗り継いで、
「立山玉殿の湧水」のある室堂平へ向かいます。
＜立山玉殿の湧水＞
【採水は期間限定の貴重な湧水】
立山の室堂平は、
世界でも有数の豪雪・寒冷地帯です。
毎年６月頃までは雪が残っています。
そのため、採水可能期間は概ね、
７月から１１月までの間となっています。
それ以外の期間と冬季は氷結してしまうという、
期間限定であり、正に貴重な湧水です。
【立山の開山伝説】
立山には、西暦７０１年のある日、
越中国司の息子であった佐伯有頼が、
熊と白鷹に導かれて辿り着いた
「玉殿の岩屋」という場所で、
熊が阿弥陀如来の権化、
白鷹が不動明王の権化として
立山開山のお告げを受けて、
開山に至ったということです。
【「立山玉殿の湧水」命名について】
「立山玉殿の湧水」は、
立山黒部アルペンルートの
立山トンネルを開通した際に
地下水の一部が噴出したものです。
この地下水は、
開山伝説の伝わる「玉殿の岩屋」のある
室堂一帯に潤いをもたらしていました。
よって「玉殿の岩屋」にちなみ、
「立山玉殿の湧水」と命名されたとのことです。
【湧水ができるまで】
立山連峰の万年雪が地中に浸み込み、
それから２００年から３００年もの歳月をかけ、
立山の地層に含まれる花崗岩や
変成岩によって不純物がろ過されていきます。
ろ過の過程で、ミネラルも適度に含まれていきます。
そうして清らかで真夏でも水温２～５度の
非常に冷たい水として湧き出しているのです。
水量は１日２トンです。
口当たりは冷たい水温でも、
柔らかく美味との評判とのことです。
【湧水の成分】
ミネラル含有量は、１Ｌ中にカルシウム５．２ｍｇ、
マグネシウム０．３ｍｇ、カリウム０．２ｍｇ程度を
含有しています。
ミネラル成分を適度に含みながらも、
その量が多すぎず、硬度は１７ｍｇ/Ｌです。
大自然による濾過作用のおかげで、
有機残留物が０．３ｍｇ/Ｌと
ごく微量に留まる水質の良さであり、
渋みのない抜群のおいしさを
作り上げる大切な要素となっています。
【立山地ビール「星の空」】
星の空は、富山県の代表的観光地である
「立山黒部アルペンルート」を運営する
立山黒部貫光株式会社が販売しているビールです。
立山の地ビールとして、
立山の主峰である雄山直下からの湧水である
「立山玉殿の湧水」で仕込まれております。
さらに、缶内で自然発酵させてでき上がった
飲みやすいクラフトビールです。
味は、フルーティーでまろやかなオリジナルビールと
香ばしい苦みが癖になる黒ビールの二種類があるそうです。
ビール酵母をろ過していないために濁って見えますが、
この濁りがビール本来の旨味を引き出しているとのことです。
立山黒部アルペンルートの「黒部平」駅の売店で購入しました。
購入した時は「オリジナルビール」の一種類のみが売られていました。
また同社の通販サイトである下記のサイトでも購入できます。
売店ひろば
【パッケージデザイン】
立山黒部アルペンルートの知られざる絶景である
満天の星空から命名されたビールであり、
パッケージデザインもより、
立山連峰に浮かぶ星空がより全面に打ち出さています。
実際に「星に一番近いリゾート地」として
標高２４５０ｍに立地するホテル立山では、
星空観察会と称して、スタッフの案内により
天の川や流れ星を観察できるとのことです。
【飲んだ感想】
フルーティーな味わいでした。
そのままビールだけでも美味しく頂きました。
果物のような甘みとほんのりとコクがあるので
冷やしすぎない方がより美味しく頂けると思います。
扇沢駅、長野県側の玄関口・くろにょんがいた～立山黒部アルペンルート
大観峰駅・黒部湖や後立山連峰の絶景が見渡せる場所～立山黒部アルペンルート