【浄土ヶ浜(じょうどがはま)】
岩手県宮古市日立浜町32にある「浄土ヶ浜」を紹介します。
ここは三陸ジオパークのエリアです。
三陸ジオパークとは、
青森県八戸市から岩手県の沿岸を縦断して宮城県気仙沼市まで。南北約220㎞、
東西約80㎞で、その海岸線は約300㎞にもおよぶ日本一広大なジオパークです(2014年3月現在)。
公式サイトはこちらです⇓⇓
三陸ジオパーク
【成り立ち】
約5200万年前の古第三紀(地質時代上、白亜紀の次に位置する)に
形成された火山岩からなる白い岩塊と同色の小石によって、
外海と隔てられた波穏やかで清明な入り江が形成されています。
また岩上には、
岩手県の「県の木」であるナンブアカマツをはじめとする常緑樹の群生が見られ、
これらによってあたかも日本庭園のような美しい景観が広がっています。
また、入り江を形成する岩塊の裏側(外海側)には、
太平洋の荒波の浸食を受けた、
入り江側とは対照的な男性的ともいうべき景観が見られ、
これらは、「剣の山(針の山とも)」「賽の河原」「血の池」等、
同じ東北地方に位置する恐山の地名呼称と共通する名称で呼ばれています。
【名称の由来】(諸説あり)
海岸名の由来は、天和年間(1681年~1684年)に、
曹洞宗に属する宮古山常安寺七世の霊鏡竜湖(1727年没)が
「さながら極楽浄土のごとし」と感嘆したことから名付けられたとする説が、
観光船の案内放送等によって一般に広く知られています。
寛政9年(1797年)に盛岡藩主の南部利敬が領内巡視をした際、
横山八幡宮・黒森神社と共に当地を訪れており、
当時から風光明媚な場所として知られていました。
また「浄土ヶ浜」(浄土浜)の地名は当時の藩の記録のほか、
江戸時代中期の元文年間に藩により作成された絵図にも見られています。
入り江を利用した海水浴場は環境省による
「快水浴場百選」に選定されているほか、
日本の水浴場88選、
かおり風景100選、
日本の渚百選、
日本の白砂青松100選にも指定されています。
浄土ヶ浜を含む臼木山は、
1908(明治41)年に国有林から鍬ヶ崎町有林になり、
その後の合併により現在は県と市の共同所有になっています。
【宮沢賢治も来訪】
宮沢賢治は1917年7月にここに訪れ、
「うるはしの海のビロード昆布らは寂光のはまに敷かれひかりぬ」
という歌を詠んでおります。
【現地までのアクセス】
宮古駅から車で10分 第1・第2・第3駐車場から徒歩約15分
宮古駅からバスで20分 『奥浄土ヶ浜』バス停下車すぐ
<駐車場>
第1駐車場 109台 バス7台 障碍者2台
第2駐車場 128台
第3駐車場 118台
<ご注意!!>
4月から10月までは第1駐車場から奥浄土ヶ浜への車道は、
許可車両・タクシー・大型バス以外の一般車両の乗り入れはできません。
夜間(午後6時~翌朝午前8時)は年間を通じて乗り入れできません。
障害者や高齢者で歩行が困難な方が乗車している場合は、
浄土ヶ浜第1駐車場奥の係員に申請すれば
通行許可証が発行され、車両の乗り入れができます。
詳しくは、市観光課(0193-68-9091)へお問い合わせ願います。
<第1駐車場にある施設・この建屋から下に降りていきます>
【地図】(青目印は第二駐車場)
【浄土ヶ浜の小地名】
<鍬形(くわがた)>
鍬ケ崎の名前の由来となったとされている場所です。
「鍬形」の上部にある岩の断層が、
さながら黒い鍬の刃に見えるところから、この名前がつけられたそうです。
堤防の近くにあり、観光船発着所のちょうど裏側にあるため、
直接見ることができません。
江刺恒久が1892年(文久2年)に著した
「奥々風土記 巻五」には
『この穴は八戸まで通じていて、八戸には「宮古窟」がある』
という記述があったので調べたところ、
八戸には「閉伊窟」とう穴が存在していたことがわかったそうです。
現在、その「閉伊窟」は残念ながら鉱石採掘で無くなってしまったそうです。
<八戸内部・青の洞窟1>
<お台場>
浄土ヶ浜にも「お台場」があります。
戊辰戦争時、官軍と旧幕府軍とが戦った際、
ここに砲台があったことからこの名前で呼ばれています。
第1駐車場から歩いて1分ほどにあるお台場展望台の入口には
宮古港海戦記念碑があり、壮絶な戦いを偲んでいます。
<賽の河原>
小安地蔵の登り口の入り江にあります。
天然の石の堤防があるため、小石や砂が流れ出さず残っているので、
まるで河原のようになっていることから、この名前が付いたそうです。
<汐かけ>
半島の突端に位置する汐かけは、
漁の口あけの目安のひとつになっている場所です。
ここに少しでも白波があれば海が荒れるため漁が中止になるそうです。
<血の池>
賽の河原沿いにある隣の入り江から、
途中にある重茂半島に向かう断崖の石の廊下を出ると広がる空間にあります。
うす暗い雰囲気がこの場所の名前を物語っているようです。
現在は浄土ヶ浜全域が特別地域に指定されているため、
訪れることができません。
<子安地蔵>
小安地蔵は地元の人々が家族の健康と大漁を祈願して信仰している神様。
賽の河原の小石を持って拝みにいくことから、
ここを「賽の河原の地蔵さん」と呼んでいます。
<千畳敷>withウミネコさん
小安地蔵が安置されている鞘堂の背面、断崖絶壁の下に広がる岩場です。
畳千畳分もあるように見えたのでしょうか。
この右側にも平らな岩盤が広がっています。
<エボシ(烏帽子)岩>
他の岩が白いのに、何故かこの岩だけ黒いため、
その名の通り本当に烏帽子のように見える岩です。
陸側から見るとその形は全く想像できないとか。
<屏風岩>
垂直に連なる岩が屏風のように見えることからこの名前が付きました。
この屏風岩の奥に広がるのが「蛸の浜」です。
<鷹岩・鷹の巣>
浄土ヶ浜の小沼にある島で、
頂上に口を開けた三羽の鷹が見えることからこの名前がつけられたようです。
別名「鷹のくちばし」とも言われています。
この岩の左下から小沼に海水が越えてきて
浄土ヶ浜のきれいな海水の循環を担っています。
<砥石浜と剣山>
昭和55年頃までは観光船陸中丸の桟橋がありました。
砥石のような岩が、
正面に連なる剣山に向かってのびていく様子は、
浄土ヶ浜のビューポイントの一つになっています。
<弁慶手形>
浄土ヶ浜レストハウスの裏手の山を海側から見ると、
岩の頂上の左側から、人の手の甲と、甲に走る線が見えます。
大きな人の代名詞であった弁慶になぞらえて付けられたそうです。
上記の小地名及び八戸穴(青の洞窟)はさっぱ船で観光することができます。
(営業は3月~11月)
詳しくは下記へどうぞ⇓⇓
浄土ヶ浜マリンハウス
料金(小地名唐遊覧及び青の洞窟):1500円
※※事前予約はできません※※
<アクセス>
宮古駅(三陸鉄道リアス線)より
バス(浄土ヶ浜行き、または宮古病院行き)で約15分。
「浄土ヶ浜ビジターセンター」下車、徒歩5分。
「浄土ヶ浜ビジターセンター」からエレベーターに乗って降りると
ウッドデッキがありますので、そのままトンネルを抜けるとマリンハウスが見えます。
【さっぱ船で行く青の洞窟】
<八戸潜入編>~動画~
<八戸内部・青の洞窟1お勉強編>~動画~
この色は内部でしか見ることが出来ません!!
午前中だともっともっと綺麗です。
<八戸内部・青の洞窟2堪能編>~動画~
<水先案内人ウミネコたち>
しっかりと案内しますので、かっぱえびせんヨロシク!!
手に持つときは端っこをもってななめにしてね!!
<またのお越しをおまちしています!>
晴れている午前中だともっと海の色も「青の洞窟」も、もっと綺麗よ!!
<みやこ浄土ヶ浜遊覧船>
「浄土ヶ浜ビジターセンター」からエレベーターに乗って降りると
ウッドデッキがあり、船が停泊しています。
公式サイト⇓⇓
みやこ浄土ヶ浜遊覧船
浄土ヶ浜周遊コース(浄土ヶ浜一周:40分コース)があります。
<運行ダイヤ・通常期><繁忙期及び臨時便は別運行ダイヤ>
1便.8;40
2便.9:30
3便.11:00
4便.12:00
5便.13:40
6便.15:40
<運賃>
大人:1400(中学生以上)
小人:700円円(6歳~小学6年まで)
予約は不要
【浄土ヶ浜レストハウス】
鉄筋コンクリート2階建ての施設で、
レストラン、お土産売り場、ホール、休憩所、授乳室など、
エレベーターや展望台も完備しています。ま
た、海水浴客用のシャワー棟も併設しています。
東日本大震災で被災しましたが、平成24年7月に再建されました。
所在地: 宮古市日立浜町32
アクセス バス:宮古駅3番乗り場 岩手県北バス20分
営業時間 売店:午前9時~午後5時
食堂:
午前10時30分~午後2時30分(月曜~金曜)
午前10時30分~午後3時(土曜・日曜・祝日)
電話:0193-62-1179
公式サイト⇓⇓
浄土ヶ浜レストハウス
所要時間:60分(サッパ船乗船含む)
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