ED1615電気機関車~ED16形は国内で現在2機が静態保存されています。

「ED1615電気機関車~ED16形は国内で現在2機が静態保存されています。」のアイキャッチ画像


【ED16 15電気機関車】

15号機は昭和53年10月31日付けで廃車となり、
直後に山梨県中巨摩郡若草町若草町役場、
現在は、山梨県南アルプス市、
南アルプス市役所若草支所の駐車場に保存されました。

ED16形電気機関車

【国鉄ED16形電気機関車】
ED16形は、
日本国有鉄道の前身である鉄道省が、
1931年(昭和6年)から
製造した直流用電気機関車です。

【登場の背景】
1920年代の
東海道本線・横須賀線電化に際しては
欧米から電気機関車を輸入していました。
しかしながら、多形式を少数輸入したこともあって
運転取り扱いや保守にも問題がありました。
そこで鉄道省と民間会社の共同設計による
省形電気機関車としてEF52形が開発されました。
また、本線向けの大型機であるEF52形に対し
地方線区用の旅客用中型機として
ED55形が計画されましたが
製造前に計画中止となりました。
同形式の設計を勾配線区・貨物列車用の
低速中型機に変更した本形式が、
1930年代初頭に行われた
中央本線甲府電化及び
上越線清水トンネル区間電化用として
製造されました 。

【構造】
EF52形をD形(動輪4軸)として
小型化したような外観です。
EF52形と同様、箱型車体で
車端に乗務員出入用のデッキが
設けられています。
動輪は4軸で、
両端に先輪が1軸ずつ設けられています。

内部機器はEF52形を元にして
開発されましたが、
本形式はD形機であることから
回路構成は比較的単純なものとなりました。
EF52形の実績を反映させた機器とともに
EF53形といった省形電気機関車への
橋渡し的存在となりました。
また、勾配路線での運転を考慮して
動軸には空転検出回路による
運転室への警報装置を備え、
さらに重連運転を考慮して
重連総括制御装置を設けました。
しかし総括制御は冬期には
雪の侵入による故障が多発しただけでなく、
空転検出回路も当時の技術では
警報装置を作動させる以外の
動作を行うことができず、
後ろの機関車に対して
先頭の機関車の制御装置から
空転対策を講じることが難しいなど
取扱いに問題があり、
総括制御装置は短期間で撤去、
空転警報装置も戦後には
一部で使用を停止・撤去してしまったのでした。

電気機関車のあらまし

本形式はEF52形に続く
省形電気機関車であること、
試験用に使いやすい車体規模や
構造であったことから
新造直後より
電気機関車の性能・運転状態の試験に
供されただけでなく、1933年(昭和8年)には
中央本線で回生ブレーキ実験、
1957年(昭和32年)には
奥羽本線板谷峠で
直流電気機関車の再粘着実験を行い、
その結果はEF11形の回生ブレーキや
ED60形以降の新性能電気機関車開発に
反映されたのでした。



【製造】
1931年に18両が製造されました。
製造は三菱重工業・日立製作所・東芝・川崎造船所です。

【現在】
2017年4月1日現在、
2機が現存しています。
いずれも静態保存機です。

静態保存機として1号機が
青梅鉄道公園に保存されています。
本機は、1980年(昭和55年)10月14日に
準鉄道記念物に指定されています。
2018年(平成30年)3月9日には、
国の重要文化財に指定することを
文化審議会が答申し、
重要文化財指定
「文部科学省告示 第二百八号
(有形文化財を重要文化財に指定する件)」が公表されました。

15号機が山梨県南アルプス市市役所若草支所
に保存されています。

【主要諸元】
形式図
<全長>
15360mm

<全幅>
2810mm

<全高>
3940mm

<軸配置>
1B+B1

<機関車運転整備重量>
76.80t

<動輪上重量>
59.64t

<最大軸重>
14.91t

<電気方式>
直流1500V

<1時間定格出力>
900kW

<1時間定格引張力>
10,100kg

<最高運転速度>
65.0km/h

<1時間定格速度>
32.5km/h

<主電動機>
MT17形4基

<動力伝達方式>
1段歯車減速吊り掛け式

<歯車比>
17:81(1:4.77)

<制御方式>
重連(のち非重連)、
抵抗制御、2段組合せ、弱め界磁制御

<制御装置>
電磁空気単位スイッチ式

<制御回路電圧>
100V
<ブレーキ装置>
EL14A空気ブレーキ、手ブレーキ

<台車形式>
主台車:
先台車:LT124

【所在地】
〒400-0393 山梨県南アルプス市寺部725-1

【交通アクセス】
(公共交通機関)
八田・若草線
[南アルプス市コミュニティバス]
「東花輪」乗車⇒「若草支所」下車
※JR身延線「東花輪」駅があります。
※バス便が極めて少ないです。

【駐車可能台数】
70台

蒸気機関車C125~韮崎中央公園・山梨県に静態保存されています。

青梅鉄道公園を訪ねて・行き方、現地画像や鉄道模型動画あり~青梅に行ってきました。

大井川鐡道に乗りました~桜とSLの動画あり~「合格」駅がある路線

南アルプスあぷとラインに乗りました~動画あり、中部100選の秘境駅もあります。

京都鉄道博物館・扇形車庫には往年のSLが大集結!!SL走行やトワイライトエクスプレスも展示!

蒸気機関車8620形58680号機~萩原公園(茂原市)にある静態保存のSLです。