引地川沿い散策~歴史ある大庭から日本初のリゾート鵠沼海岸へ・電車走行や河口の動画あり~

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さてさて、前回は湘南台から大庭まで引地川散策をしました。
大庭に行くには小田急・江ノ島線の「善行(ぜんぎょう)」駅が最寄り駅です。
前回の「城下橋」に行くには、「善行」駅から徒歩35分かかりました。
そして「善行」は日本のサンフランシスコというべく(注:ごく一部)、
かな~り、坂道が多く、しかも急なのです。
とかく「山あり谷あり」がちになりがちな人生を、
いざ、その時が来ても慌てずに、
前もって足でしっかりと覚えさせる(?)地域が「善行」なのです。
歩いてみて分かった事は
この辺りの地形は大規模な「谷戸」地形であること、でした。

【善行の由来】
善行の辺りは縄文時代以前より、人々の生活の営みがあった
大変古い地域です。
「ぜんぎょう」という名前は、
ずっと時代を下って遡って明治~大正期、
この辺りは「善行寺村」と呼ばれており、
「寺」が取れて「善行」となったそうです。

【谷戸(やと)】
谷戸(やと)とは、丘陵地が浸食されて形成された谷状の地形です。
また、そのような地形を利用した農業と
それに付随する生態系を指すこともあります。
谷(や、やと)・谷津(やつ)・谷地(やち)・谷那(やな)などとも呼ばれ、
主に東日本(関東地方・東北地方)の丘陵地で多く見られます。
(引用元:ウキペディアより)

【小田急・江ノ島線「善行」駅西口】
「善行」駅に停車するのは各駅停車のみです。
駅は、階段を上がった橋の上にあるので、
階段を降りて西口に行きます。
改札を出る前にトイレをすませましょう。
道中は長いです。
すると、目の前に「24時間営業」のスーパーマーケットがあります。
店名は少々ややこしく、小田急沿線の駅前ですが、
「相鉄ローゼン 善行店」です。
この季節、しっかりと水分補給することが大切なので、
飲み物や軽食を購入するのも良いかもしれません。

さほど急ではない上り坂のあとは急な下り坂です。
駅方面に向かう人は、
かなりの上り坂で足腰と心臓がしっかりと鍛えられると思います。
ご年配の方も杖を突きながら、
しっかりと歩かれております。
けれども、本当に危険なのは下り坂の方なので、
転ばないように、足首を捻らないように、
しっかりと踏みしめて歩きます。
坂を下った後は、谷戸なのか平です。
けれども・・・・
再び「山」のぼりで、
マンション4階分は余裕である階段を上っていきます。
雨風が強い時はおそらく通行止めになるような、
長くて急な階段です。
上り切ったところは荏原製作所でした。
そしてまた今度は急坂を下ります。
下り坂を下り切る前に、歴史的スポットを見つけました。

鎌倉時代末期から南北朝にかけて活躍した武将が建てた寺です⇓⇓
成就院・大庭~山名伊豆守開基~

膝が笑ってしまいそうな程、急な坂を下りきると、
もう、そこには引地川親水公園と、
田畑と大庭の丘が見晴らしよく見渡せました。

さあ、前回の続きです!!



ちなみに、前回はこちらです⇓⇓
湘南台から大庭にある親水公園までです⇓⇓⇓
引地川沿い散策~湘南台・円行公園から大庭・引地川親水公園まで~

更に下流にある大庭城址公園の東側にある引地川沿岸の公園です⇓⇓⇓
引地川親水公園散策~桜・藤・ツツジ~大庭城址や大庭景親、古道に吾妻鏡記述の地名など歴史がいっぱい!!

<小糸川との合流>
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小糸川は藤沢市遠藤ふきんを源流とする「湘南ライフタウン」の住民にとっては
お馴染みの川です。
<小糸川>
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後ろの赤と白の高層マンションから「湘南ライフタウン」の開発は始まりました。
既に築半世紀を過ぎています。
昭和から平成、そして令和へと受け継がれていきます・・・。

<藤棚>
藤沢市の花である藤が見頃です。
但し、蜂の数が多いです。
その大多数が「クマンバチ(くまばち)」で、
ブーン!というあの音をたてて飛んでました。
で、ウィキペディアによると、
藤の花は特にクマンバチの大好物なんだそうです。
そして、見た目や羽音の印象が猛々しいため、
スズメバチの様に獰猛と思いきや、
性質はきわめて温厚とのことです。
ひたすら花を求めて飛び回り、人間にはほとんど関心を示さず、
示したとしてもそれは、
オスがメスかどうかを確認するために近づいたためだそうです。
オスには針が無いため、刺すことはないそうです。
毒針を持つのはメスのみであり、
メスは巣があることを知らずに巣に近づいたり、
個体を脅かしたりすると刺すことがありますが、
たとえ刺されても重症に至ることは少ないそうです。
(アナフィラキシーショックは別)

<引地川親水公園の藤棚>
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てくてくと引地川沿いを歩きます。
川の西側の緑道を歩いていきます。

<緑の引地川>
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公立の明治小学校そばを通ります。
明治小学校はその名の通り、明治36年(1903年)開校です。
ですが、前身の私塾は明治5年(1872)という大変歴史のある小学校です。
そして「市立柏山公園」が見えてきました。

郷土の歴史が埋もれています。春は桜、秋はイチョウが有名です⇓⇓
柏山稲荷神社・厳島千人力弁天社~大庭景親創建、吉田将監の屋敷跡~

大庭城址公園です⇓⇓
大庭城址公園・歴史あり桜あり自然有りの散策場所

やがて国道一号線・藤沢バイパスの下をくぐります。
藤沢バイパスは、
神奈川県横浜市戸塚区から同県藤沢市を結ぶ国道1号のバイパス道路です。
昭和38年(1963)より併用開始となりました。
完全な立体交差構造ではありませんが、
信号は少なく流れはよいはずです。
しかし・・ゴールデンウィーク頃になると、
朝は下り方面、夕方から夜は上り方面が渋滞します。
起点:神奈川県横浜市戸塚区影取町(藤沢バイパス出口交差点)
終点:神奈川県藤沢市羽鳥(四ツ谷交差点)
車線数:4車線
<藤沢バイパスと引地川>
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そして、旧東海道・1号線の橋です。
その名もやっぱり「ひきちばし」です。
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でも、川の名前は「ひきじがわ」
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「ひきちばし」を過ぎると、川沿いの道は整備され、
下記の看板も設置されています。
この風景は、海に行くほど、洗練されていくのです。
<引地川・境川サイクリングロード・
藤沢・大和自転車道案内図>

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<藤沢・大和自転車道案内図2>
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<かむらばし>
「上村」と書いて「かむら」と読みます。
実家に行くときに時々通る橋です。
神奈川県が誇る公立のハイパー進学校である湘南高等学校の近くです。
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「かむらばし」から見た引地川の風景です。
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そして・・・東海道本線の線路が見えてきました。
<東海道線・上り、高山橋手前より>

<東海道線・下り、引地川緑道親水広場より>

<高山地下道(道路と線路の下)>
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<引地川緑道親水広場>
トリミング前の我が家のわんこの様な草の生え方です・・・。
いや・・・菜の花が咲き誇り、
春本番、ですね。
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<遊具>
公園になっており、子供も遊べます。
トイレもありますよ。
訪れた時は平日の午前中でしたのでおじいさんたちの憩いの場でした。
自転車の乗っているおじいさん・おばあさんも多数です。
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そして、引地川沿いとその周辺は史跡も点在しており、
「フジロード」と呼ばれています。
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<しみずばし>
幅は広くないですが、自動車が走行するのでご注意を。
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祠もあります。
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<富士見橋>
箱根駅伝の往路3区及び復路8区のコースにもなっています。
県道戸塚藤沢線です。
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そしてこの橋から海方面にかけて、風景が様変わりしていくのです。
すっきりと洗練されて、緑道もお金がかかっています。
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富士見橋の近くにあります⇓⇓⇓
長久保公園~季節の花が色とりどり、苗も売っています~入園&駐車場無料・年中無休!!

長久保公園の南門から出て、再び引地川沿いを歩きます。
里や街の中の川から海辺のおしゃれな風景へと変貌していきます。
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この辺りの海抜
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川がすっきりとして「中州」や土砂がありません。
そして海に近いことを認識させてくれる案内があります。
長久保公園・南門辺り
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<たいへいばし>
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<この付近の海抜>
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<津波避難情報案内図>
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<住居表示案内板>
この辺りの地名「太平台(たいへいだい)」は、
中の方にいくと高台になっているのです。
従って何かあった際には「大平台」の中の方、
「辻堂元町」方面に走ってください。
橋付近からも高台になっている風景が確認できます。
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<付近の緑道>
風景だけではなく、自転車に乗っている人も
高齢者からサーフィン帰りの壮年達に代わってきました。
対岸では、釣りを楽しむ、
海パン姿のおじいさんがいらっしゃいました。
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<さくばし>
ここから橋を渡って東側に行きます。
目的は
八部公園(はっぺこうえん)です。
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「さくばし」付近の風景。
松の木が増えてきました。
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長久保公園からゆっくりめに歩いて14分程です⇓⇓
八部公園・SLがある運動公園!ミニSLもはしるよ~藤沢市~

八部公園からほど近い稲荷神社です⇓⇓
鵠沼伏見稲荷神社~鵠沼の伏見稲荷~神様からの賜わり物である鵠沼和貴水が有名です。

<日の出橋>
鵠沼稲荷神社を後にして、
この橋が見えてきました。
でも、まだ東側を歩きます。
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<休憩場所>
いよいよ視界がパアッと開けてきます。
松林が増えてきました。
憩いの場ともなっており、
健康器具とベンチが設置されています。
ここでお昼の休憩をすることにしました。
八部公園と鵠沼稲荷神社の間にあるコンビニで買いました。
スーパーマーケットもありますよ。
ゴミは持ち帰りました。
川向うにあるのは藤沢市立鵠南小学校(ふじさわしりつこうなんしょうがっこう)です。
著名な卒業生としては、女優の高岡早紀さんがいます。
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<稲荷橋>
鵠沼稲荷神社の近くだからそう名付けられたのでしょうか?
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<龍宮橋>
写真の向こうにあるのが国道134号線です。
さあ、間もなく海です!!
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終点は間もなくです。河口付近の川の風景になっていました。
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ちなみにこの付近の海抜は・・・↓
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<くげぬまばし>
国道134号線にかかる引地川・最後の橋です。
海岸へは歩道橋でしか渡ることが出来ないので、
歩道橋傍の川の東側の道を歩くといいかもしれません。
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<海側から見たくげぬまばし>
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ちなみに、上の写真の右側には
聶耳(じょう じ、ニエ アル)記念碑があります。
聶耳は中華民国の作曲家で、
中華人民共和国の国歌『義勇軍進行曲』の作曲者として知られています。
(1912年2月14日ー1935年7月17日)
何故、記念碑があるかというと、
この地で友人と遊泳中に行方不明となり、翌日亡骸が発見されたそうです。

<引地川・河口>
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<引地川・河口2>
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<引地川の河口・東側>

<引地川の河口・西側(堤防の上)>



<鵠沼海岸>
サーファーたちが大勢いました。
丁度この時間帯は「干潮」だった模様です。
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<サーファー達でにぎわう鵠沼海岸>

<引地川河口・西側>
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【鵠沼の由来】
鵠沼と書いて「くげぬま」と読みます。
地名の由来は、遡ること天平時代(西暦735年くらい)、
この辺りは「高座郡土甘郷(たかくらごおりとがみごう)」
と呼ばれていたそうです。
また、この地に多くの「クグヒ」(白鳥の古い呼び名)が飛来したことが
この地の由来とされているそうです。
平安時代(西暦1144年頃)には「鵠沼郷(くくひぬまごう)、
江戸時代(1841年頃)には「鵠沼村(くくひぬまむら)」、
久々比奴末牟良(くくひぬまむら)と呼ばれていましたが、
次第に訛って、現在の「くげぬま」となったとされています。

<辻堂海岸・浜辺の歌の作詞場所>
鵠沼海岸と近いのにこの違い・・。
実は遠浅ではなく、急に深くなっている場所が点在しているのです。

<波辺の歌・作詞場所の看板>
引地川の河口より波打ち際を15分程歩いたエリアにあります。
案内板は、波打ち際ではなく、サイクリングロード沿いにあります。
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<位置>
(1)所在
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(2)目印
藤沢市立相洋中学校
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(3)相洋中学校前の歩道橋からの眺め
<江ノ島>
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<烏帽子岩(姥島)>
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そして、小田急江ノ島線「鵠沼海岸」駅に向かいました。
相洋中学校からは徒歩22~25分です。

鵠沼海岸の開発の歴史と場となった、旅館「東屋」跡があります。
旅館「東屋」跡・多くの文人たちが愛した旅館~鵠沼海岸・開発の歴史~

円行公園の記事はこちらです⇓⇓⇓
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渋谷氏長後居跡~河崎基家が館を構え、その子である河崎重家、さらに孫である渋谷重国が居住しました。