【根古谷台遺跡】
根古谷台遺跡(ねごやだいいせき)は、
栃木県宇都宮市上欠町にある
縄文時代前期の集落遺跡。
別名は聖山公園遺跡(せいざんこうえんいせき)。
国の史跡に指定されています。
【どんな遺跡?】
姿川の右岸段丘上にあり、
元は墓地(聖山公園)の建設予定地でした。
1982年から1988年にかけて
発掘調査が行われ、
300基以上の土壙(墓壙)を囲むように
竪穴式住居や方形建物、
掘立柱建物の遺構が出土しました。
土壙からの出土品のうち、
石製の玦状(けつじょう)耳飾・管玉・石鏃・石匙などが
一括して1990年に重要文化財に指定されています。
【どのように使用されていた?】
生活の跡を窺わせる遺物よりも
祭祀関連の遺物が多く出土していることから、
主として血縁・地縁による集団が
葬祭などの祭祀儀礼を行った場と推定されています。
遺跡の発掘によって宇都宮市は、
墓地(聖山公園)の規模を縮小し、
遺跡の周辺を
うつのみや遺跡の広場として整備しています。
【文化財として】
根古谷台遺跡は、年代的には
縄文時代前期の大規模な集落跡です。
昭和61年~昭和62年にかけて
宇都宮市営の霊園墓地建設に先立って
発掘調査が実施されました。
その結果、広場の中心部に
339基の墓壙(墓穴)群を配し、
その周囲を多数の竪穴住居や
長方形大型建物や方形建物、
掘立柱建物などの
特殊な建物跡群が環状に取り囲むという
集落の姿が確認されました。
中でも15棟検出された長方形大型建物は、
本遺跡を特徴付ける建物跡の一つです。
全長は14~24mといづれも長大であること、
構造に規格性がみられることなど、
この時期のものとしては、
他に類を見ないものです。
また、竪穴住居についても、
長さ8mを越え6本の主柱と多くの炉を持ち、
頻繁に建て替えられる
非常に大型のものが多数検出されています。
方形建物跡は、
主柱4本を方形に配置し、
外周を溝状に続く隅丸方形の柱穴列がめぐっています。
長方形大型建物と構造などが類似していますが、
大きさは通常の竪穴住居に相当しています。
この建物も長方形大型建物同様に、
全国でこれまで発見されたことはありませんでした。
広場内の数多くの墓壙のうち、
重要文化財に指定された
石器を検出した7基の墓壙は、
当時の個人の状況や埋葬姿勢などが
明らかにする上で貴重な資料となっています。
本遺跡は墓域周辺に特殊な構造と
大きさを持つ建物群を配置し、
それを頻繁に建て替えしています。
また日常品の出土が少ないことなどから、
非日常的な、
例えば葬送儀礼などの
集団祭祀を行った可能性も考えられています。
現在は「うつのみや遺跡の広場」として整備され、
4棟の復元住居や資料館が置かれております。
【将軍塚古墳】
調査の結果、
7世紀前半のものであることが判明しました。
この台地にいくつかある古墳の中で、
規模が大きいものであることから
「将軍塚古墳」と名付けられたそうです。
具体的な埋葬者は誰であるかはわかりません。
【所在地】
〒320-0855栃木県宇都宮市上欠町
「うつのみや遺跡の広場資料館」⇓
〒320-0855 栃木県宇都宮市上欠町151−1
<場所>
【交通アクセス】
【電車】
JR宇都宮駅から
関東バス・楡木車庫又は
運転免許センター行きで約30分。
「聖山公園入口」下車徒歩10分程度
【車】
東北自動車道 鹿沼インターチェンジから約10分
【開園時間】
<4月1日から10月31日>
午前9時⇒午後5時まで
(入園は午後4時30分まで)
<11月1日から3月31日>
午前9時から午後4時30分まで
(入園は午後4時まで)
【入園料】
無料
【駐車場】
有り、無料
台地の奥が「根古谷台遺跡」で、
台地の先端部分が「犬飼城跡」です。
所要時間:20分~1時間程度
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