柴又帝釈天と寅さん記念館~葛飾柴又散歩~

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東京との東の玄関口の一つである葛飾区柴又を紹介します。
柴又(しばまた)は、東京都葛飾区の地名。
現行行政町名は柴又一丁目から柴又七丁目です。

【柴又の歴史】

古くから題経寺(柴又帝釈天)の門前町として知られていましたが、
映画『男はつらいよ』の舞台となったことで
さらに広く認知されるようになりました。
けれども、歴史を遡ればさらに古い時代から記されています。
古くは古墳時代、「柴又八幡神社古墳」と呼ばれる古墳があります。
6世紀末から7世紀初頭までに造営された前方後円墳です。
場所は柴又3丁目にある柴又八幡神社の社殿下にあります。
そして奈良時代、正倉院に残る養老5年(721年)
「下総国葛飾郡大嶋郷戸籍」に記されている
「嶋俣里」(しままたのり)の比定地(推定される場所)です。
その記述によると、男165人、女205人の42戸370人が居住していたとのことです。
以後「嶋俣」の地名は室町時代の応永5年(1398年)の
葛西御厨田数注文に至るまで文書に多数見受けられ、
永禄2年(1559年)の小田原衆所領役帳において
初めて「柴俣」(しばまた)が登場します。

【地理】

江戸川の西岸に位置し、対岸の千葉県松戸市・矢切地区とを結ぶ
渡し船「矢切の渡し」の渡し場があります。
概ね住宅地からなり、北には金町が隣接し、北東に金町浄水場があります。
東は江戸川の対岸に千葉県の下矢切が、南に鎌倉が、西に高砂と新宿があります。
帝釈天界隈は、環境省の「日本の音風景100選」に選定されています。

【柴又八幡神社古墳】

東京都葛飾区柴又3丁目にある柴又八幡神社の社殿を中心とした
全長30メートルの規模を有する前方後円墳です。
築造時期は6世紀後半(古墳時代後期)と推測されており、
石室は横穴式石室であり、
石室の石材には房総半島の房州石が使われているそうです
東京低地では唯一の石室を有する前方後円墳です。
現在は復元された石室が社殿下に保存されていますが、
残念ながら公開はされてはいません。

柴又八幡神社
※駐車場無し⇒近隣に有料駐車場はいくつかあり
※御朱印拝受無し

<寅さん埴輪>
『男はつらいよ』の主人公と同じように鍔付帽子をかぶった下総型埴輪が出土し、
「寅さん埴輪」と呼ばれるようになりました
2011年(平成23年)には柴又八幡神社古墳出土埴輪として、
東京都の有形文化財(考古資料)に指定されています。
その「寅さん埴輪」のレプリカが
「寅さん記念館」に展示されているそうです。



【柴又帝釈天】

東京都葛飾区柴又7丁目10−3所在の帝釈天を紹介します。
正式名称は経栄山 題経寺(きょうえいざん だいきょうじ)といいます。
旧本山は大本山中山法華経寺。
江戸時代初期の寛永6年(1629年)に、
禅那院日忠および題経院日栄という2名の僧によって開創された日蓮宗寺院です。
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この寺には以前から、
日蓮聖人の親刻になる帝釈天の板本尊があると伝えられていましたが、
中世その所在が不明となっていました。
けれども今から240年ほど前、
開創からは150年ほど経ったころの
1779年(安永8年)、9世住職の日敬(にっきょう)の頃、
本堂修理の際、棟の上より一枚の板本尊が発見されました。
そして発見された日が庚申(かのえさる)の日だったことから
「庚申」の日を縁日に定めました。
また、日敬上人は背中に板本尊を背負って、
天明の飢饉や疫病を患った江戸の人たちに拝ませ、
不思議なご利益を授けたそうです。
やがてこの寺の帝釈天が信仰を集めるようになり、
「柴又帝釈天」として知られるようになりました。
門前町が形成されるのもこの時代からと思われ、
近隣に数軒ある川魚料理の老舗も
おおむねこの頃の創業を伝えています。
そしてこのように庚申信仰とも関連して
多くの参詣人を集めるようになりました。
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【境内】
参道の突き当たりに二天門が建ち、
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正面に帝釈堂、右に祖師堂(旧本堂)、
その右手前に釈迦堂(開山堂)、
本堂裏手に大客殿などが建っています。
境内はそれほど広くなく、建物は大部分が明治以降の建築です。
二天門、帝釈堂などは彩色を施さない素木造のため
一見地味ですが、細部には精巧な装飾彫刻が施されています。
なお、トイレは境内から二天門を出で左側にあります。

【帝釈堂】
手前の拝殿と奥の内殿から成り、ともに入母屋造瓦葺で、
拝殿屋根には唐破風と大ぶりの千鳥破風を付しています。
内殿は大正4年(1915年)、拝殿は昭和4年(1929年)の完成。
内殿には帝釈天の板本尊を安置し、
左右に四天王のうちの持国天と多聞天(毘沙門天)を安置しています
(四天王の残り2体は二天門に安置)。
内殿外側には全面に浮き彫りの装飾彫刻が施されています。
御朱印の拝受もこの帝釈堂です。
帝釈堂の彫刻を「彫刻ギャラリー」として庭園と併せて有料公開しています。
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帝釈堂内殿の外部は東・北・西の全面が装飾彫刻で覆われており、
中でも胴羽目板の法華経説話の浮き彫り10面が著名です。
これは法華経に説かれる代表的な説話10話を選び視覚化したもので、
大正11年(1922年)から昭和9年(1934年)にかけて、
加藤寅之助ら10人の彫刻師が1面ずつ分担制作しました。
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この羽目板の上方には十二支と天人、
下方には千羽鶴が表され、
高欄(縁)より下の部分には花鳥および亀を浮き彫りで表しています。
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これらの彫刻を保護するため、内殿は建物ごとガラスの壁で覆われ、
見学者用の通路を設け、「彫刻ギャラリー」と称して一般公開しています。
靴を脱いで拝観します。
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(「彫刻ギャラリー」と大客殿、
庭園(邃渓園)の見学は有料で2019年春現在、
大人(中学生以上)400円・小中学生200円)。
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【邃渓園(ずいけいえん)・庭園】
大客殿前に広がる池泉式庭園で、昭和40年(1965年)、
設計は、向島の庭師永井楽山です。
庭園への立ち入りは禁止されていますが、
周囲に設けられた屋根付きの廊下から見ることができます。
最も見晴らしの良い場所は休憩所にもなっていて、
椅子と無料のお茶のサービスがあります。
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お茶の種類は、
緑茶・ウーロン茶・玄米茶・ほうじ茶(冷・温)
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渡り廊下・ここから庭園を眺めます
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3匹の亀と鯉
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<交通アクセス>
<京成金町線柴又駅>
徒歩7~15分
正月などは混雑します。
柴又駅からは参道を通るので、
両脇に軒を連ねるお店巡りが出来ます。
その混雑状況によって到着時間が変わります。
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<京成バス>
(小55系統、金町駅〜柴又帝釈天〜新柴又駅〜京成小岩駅入口〜小岩駅)
柴又帝釈天バス停下車徒歩数分
北総鉄道北総線新柴又駅から徒歩約15分
矢切の渡し柴又側船着場より徒歩約7分

【駐車場】
帝釈天付属の幼稚園専用として建設されたものであり、
帝釈天および幼稚園の行事がある場合はそちらの使用を優先するそうです。

営業時間:
<平日>9時~16時迄 
<祝祭日>9時~17時迄 
  ※午前9時以前は入庫できません。
  ※17時以降は完全に施錠するので翌朝まで出庫できません。
   この場合、夜間を含む駐車料金を請求するそうです。

入庫待ちは交通の妨げになりますので一切ご遠慮ください、との事です。

料金:15分100円
電話:03-3657-2886(帝釈天事務所)

駐車場は2階建てでかなり狭いです。
駐車場に面した道路も狭く、
路駐は交通を妨げるだけではなく、
事故を引き寄せる危ない行為となります。

そして葛飾柴又のもう一つの顔である「寅さん記念館」へ。矢切の渡しも近くです⇓⇓
葛飾柴又寅さん記念館・山田洋次ミュージアム、最寄は柴又公園駐車広場~帝釈人車鉄道もあり!